2015年3月22日日曜日

アルトターボRS試乗記

3/11に発表された、スズキのアルトターボRSに試乗してきました。

軽自動車といえば、ダイハツのMove、スズキのワゴンRのトールボーイ型が長らく主流となり、最近だとダイハツのTanto、ホンダN Boxといったハイトワゴン型が覇権を握っているような状況で、「規制枠いっぱいに如何に使い切るか」という競争となっているわけです。

エンジンは既に規制枠(47kw)いっぱい使いきっているので、枠が大きくして、それを最低限動くように補強したらどんどん重くなるわけで。
それに逆行するかのような新型アルト。長さ・幅は規制枠いっぱいだけど、高さを抑えて軽さを実現した感じ。それにターボ積んでいろいろ手を入れたのがターボRS。


ギアは5速AGS。MTベースのオートマチックトランスミッション。
シングルクラッチで切り替えを行うタイプ。
海外ではアルファのセレスピードとかFIATのデュアロジック等、前例はいろいろありますが、国産ではあまり採用例がない感じ。

で、乗った感想。
AGSの乗り出しは笑っちゃうくらいモタつく感じ。
ATの安楽な走り出しには勿論かなわないけれども、MTとして考えても半クラッチの状態からトンと繋がって駆動が掛かる感じなので、この「間」をきちんと考慮しないといきなり飛び出して怖い思いをしそう。
ATモードは、ATとして考えるとかなり残念。
アクセル開けた状態でドライバーの意志に関係なくクラッチを切ってしまうので、シフトショックがかなり大きい。ATに慣れきった人がこれだけで走るのはかなり辛いんじゃないだろうか。
シフトレバーを左に入れてMTモードにすると、シフトダウンは最低限やってくれるけど、シフトアップは完全にドライバー任せ。レッドゾーンまで回しきれます。
このMTモードであれば、シフトチェンジのタイミングでアクセルを一瞬抜いてあげればショック無くチェンジ可能。この辺りはMTのシフトチェンジのお作法と一緒ですね。もちろんATモードでも同じ方法でショック軽減できるのですが、チェンジのタイミングがわからないので、機械のタイミングを伺いながら走るという本末転倒な状況になりそう。シフトダウンの時はきちんとブリッピングして回転数を合わせてくれるので、然程シフトショックは感じない。

ボディは街乗りだと特に不満なく。
むしろ怖いなーと感じたのはブレーキ。
ベース車両よりも強化してあるそうなのですが、タッチが感覚とあわなくて、止まりたいラインまでにこの程度踏めばいいかなーと思う踏量でも止まらず、踏み増してもまだ足りない、っていう感じ。
軽自動車であることを差し引いても、これは怖い。試乗前に乗っていたおなじ軽自動車のR1はもっとちゃんと止まるもの。ワゴンRでもとまらないと感じなかったんだけどなー。
赤信号で停まったり、渋滞で先行車にあわせて止まる度に気を使うレベルなので、これだけで走っている楽しさが無くなっていく。。
ステアリングは軽いけれども、切った量に対する違和感は無いので好みの問題。

ブレーキのタッチが気にならなくて、MTモードで走り続ける前提であれば、使いきれるホットハッチとして楽しめるのかも。

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